転職をする人は、ある程度社会経験を積んでいて、打ち合わせや営業活動などで、いわゆる「場馴れ」している人も多いのではないでしょうか。
「面接の受け答えは、自分を知ってもらう重要な時間で、そのためにしっかりとシミュレーションもしてきた。最高のパフォーマンスをするぞ」と、オンの自分とオフの自分をうまく使い分けられる自信がある人こそ気をつけたいポイントがあります。
※転職と同時に「副業」も検討されている方、こちらの記事もご覧ください。
目次
振る舞い、マナーを再点検
それは、受付や控室での振る舞い、マナーです。そこから既に勝負は始まっています。
入学試験や新卒での入社試験では緊張感が大きかったために配慮できたことでも、変に慣れがあると、気を抜いてしまいがちです。あらためて、面接までの一連の流れをイメージしましょう。
面接では、その人の経歴や受け答えはもちろんですが、その際に受ける印象も非常に大きなポイントになります。転職者を受け入れる際、わざわざ採点表まで作って面接前後の振る舞いをチェックしている企業はあまり多くありませんが、目に入る、印象を与えるものはすべてが評価の対象になると考えましょう。
【面接会場へ】5分〜10分前行動を
面接に限ったことではありませんが、遅刻は厳禁です。万が一、渋滞や電車の遅延などで遅刻する可能性があることが分かった際には、速やかに連絡を。きちんとした理由で、事前に連絡が入っていれば、遅刻がマイナスになることはありません。
5分前には到着し、余裕のある環境を作りましょう。そのためには、事前に面接会場の場所や移動手段などの確認をしっかりと。
【受付で自己紹介】ここから気を抜かずきちんと対応を
余裕を持って会場に到着したら、受付で自己紹介と、面接で訪問した旨を伝えます。気を抜かず面接のスタートだと思ってしっかりと。当たり前だと思う人も多いでしょうが、意外とこの段階では試験用のスイッチが入っておらず、受付での話し方と面接時の話し方が全然違う、という人も中にはいます。
受付スタッフはもちろん、周囲にいた社員がその様子を見ていることも。そんなちょっとした振る舞いの差が、最後に影響することも実際にあります。
【ポイント】
- 適切な時間に訪問できているか
- 身だしなみはきちんとしているか。髪の乱れやスーツのシワ、靴の汚れなどは大丈夫か
- 受付で自己紹介、訪問した要件、先方担当者などをちゃんと伝えられたか
- 会場にいる人に挨拶はできたか
- 面接終了後、帰りの際も挨拶がきちんとできたか
【控室での振る舞い】自由時間ではありません
通常であれば、緊張感が高まる場面ですが、待ち時間がある程度長いと気が抜けてしまいがちです。トイレは確認していけば問題ありませんが、この状況でタバコが吸うのはやはりマイナス印象です。「このタイミングで吸う必要ある?」というのが、企業側の率直な感想です。
最近でありがちなのが、スマホをずっと触ることです。スマホで訪問企業のことを勉強していることも多いのですが、周囲から見るとスマホで何を見ているのかは判断できません。「暇なのでスマホをいじっている人」と受け取られないためにもスマホは控えましょう。もちろんこの時点では既に、電源がオフに、もしくはマナーモードになっていることが常識です。
控室では、静かに面接で想定される受け答えの確認をしておきます。
【ポイント】
- 着席する場所を考えているか。上座に座っていないか
- スマホをいじったり、タバコを吸ったりしていないか
- カバンや荷物を机の上に置いていないか
- 他の面接者と騒いでいないか
【面接時】新卒の時と変わらず
いよいよ面接。確認したいキャリアや特性は転職独特のものがありますが、必要な振る舞いは新卒の時と変わりません。
ドアのノックを2〜3回、入室を促されたら「失礼します」と部屋に入る。面接官に一礼し、「よろしくお願いします」と明るく挨拶。促されて着席し、背筋を伸ばして手は膝の上。面接終了後は席の横に立ち「ありがとうございました」と一礼。退室時も一礼しドアを静かに閉める。これが大まかな一連の流れです。
あなたが前職でどんなポジションにいたか、どんな職種だったかは関係ありません。マナーの問題ですので「この前まで部長だったのだからしょうがないか」「技術系だから面接は苦手なのね」などということにはなりません。
【ポイント】
- 入室や着席のタイミングは適切か
- 挨拶や返事はちゃんとできるか
- 座り方はちゃんとしているか、足を組んだりしていないか
- 面接官の目を見て話ができるか
- 落ち着いて話せるか
【まとめ】これまでの経験で変な癖がついていないか確認を
ここまで読んでくださった多くの方が「当たり前のこと」と思われるかもしれませんが、結構見落としがちなポイントなのです。昔は緊張しすぎてうまくできなかった、というパターンが多かったと思うのですが、ある程度経験があると、余裕や油断でうまくできない、ということが発生します。
また、前職の職場の環境や自分のポジションなどが邪魔をして変な癖がついている場合もあります。若い人への口の利き方、態度が横柄になっていないか。返事がいいかげんになっていないか、などあらためて見直しておきたい点ですね。
転職は人生の中で新たな一歩。しっかりと準備と対策をして、よりより環境をつくりあげましょう。