30、40代で転職をする際、10年ぶり、20年ぶりに面接を受けるという人も多いでしょう。面接は幾つになっても緊張するものです。
中途採用の場合、面接官はどんなところを見ているのでしょうか。質問自体は割と定番のものが多く、若い頃に聞いたなという質問がメインになると思います。
企業に好印象を与え、自分の価値を評価してもらうためには、どんな受け答えが必要か。よくある質問を確認して、しっかりと事前準備をしましょう。
目次
あなたの人間性を確認 定番の質問
ここから面接がスタートすると言ってもよい、定番のしつもんです。定番だからこそ、何を求められているのか、しっかりと考え短時間で自分をPRしましょう。
自己紹介をお願いします
30秒〜1分が勝負と言われています。ここで相手が知りたいのは、あなたの仕事における自己紹介です。これまでどんな事をしてきた人物なのか。今後自分たちとやっていけるのか。そういった点に注視しています。だらだらと趣味や昔の思い出話をすると、無駄に時間を使う上に、要領を得ない人物だと思われてしまいます。
長所と短所はなんですか
これもよく聞く質問ですよね。長所はPRポイントなのでしっかりと。これまでの仕事上でどのようにプラスに働いたかなどを交えて具体的に伝えましょう。
逆に短所は、弱みとも受け取れるので「そんなものはありません!」と言いたいところですが、そんな人がいないのは誰もが分かっていること。単純に自己分析ができな人とみなされます。「責任感からか、仕事を抱えすぎる面がある」「一つのことに熱中する癖がある」というように、仕事上の課題にうまく絡めながら「仲間に相談しながらうまく仕事を分担するようにしている」「仕事の量と時間を管理するため、スケジュールを明確に書き出している」など、短所を踏まえた上で対応策も持っていることを伝えましょう。
今までのキャリアを確認する質問
簡単な自己紹介に続き、より具体的なあなたのスキルや実績を確認します。経歴を並べるだけでなく、残してきた実績を説明し、希望する会社でどのように自分が役に立つか、をしっかりアピールしていきます。
職歴を教えてください
これまで培ったスキルと実績を確認し、自社で生かせるかどうかを見極めています。短時間でポイントうまく伝えるためには、時系列で全て説明するより、主だった職歴を説明しながら具体的な数値で実績を示します。
「●●という会社で、企画を2年、営業を3年やりました」というように、職務内容だけで終わらず、「企画部署では2年をかけて●●というプロジェクトを立ち上げ、その後営業職に3年間携わり、売上目標120%を達成しました。企画部署で培ったアイデアを武器に、お客様の声に寄り添った提案型の営業活動で成果が挙げられました」といった形で、何を、どういったスタンスで、どのような結果を出したか、をコンパクトに伝えられれば好印象です。
前職を辞めた理由は
あなたの適応力をみています。入社後に起こりうる問題を想定、懸念することもあります。ここは前向きな理由が重要。人間関係や待遇への不満といった理由で会社を辞めたとしても、「新しく◯◯に取り組みたい」「新しい環境で◯◯に挑戦したい」などとポジティブな理由に着地することが大切です。
前職を辞めた後のブランク期間は何をしていましたか
ここでもやはり、ポジティブで、具体的、その会社で役に立つ、といったポイントを伝えることが大切です。「何もやる気が起きなくて」「何社も受けていますが全部ダメです」などと全て正直に答える必要はありません。希望する業界、会社に入るためこんな勉強をしていた、資格を取っていたなど、具体的で前向きな回答が重要です。もちろんそう説明するためには、それだけの準備は必要です。
ブランク期間にボランティア活動を行ったり旅行に出かけていた人もいるでしょう。そういった場合も思い出を語るのでなく、そこで得たもの、次の仕事で生かせる部分を具体的に説明しましょう。
会社への評価や相性を確認する質問
あなたの能力や性格に加えて、自社をどのように理解しているか、自社にとって具体的に戦力になりうる人材かを見極めていきます。いかに優秀でも方向性が合わない、会社への理解が足りないでは採用には至りません。
当社を希望される理由は
自己紹介の一部と重複するかもしれませんが、会社への理解度や思いをしっかり伝えましょう。面接官はこの時あなたの熱意も見ています。よくある業界ごとへの対応マニュアルのような通り一遍の回答ではすぐにバレてしまいます。会社の具体的な取り組みや実績に触れながら、そこにどんな魅力を感じて、将来的にはこんなことに携わりたい、など具体的な思いを語りましょう。
あなたの能力と経験を当社にどのようにいかせますか
志望理由では、理解度や熱意を語りましたが、この質問ではより具体的に経験を生かした自分の能力をプレゼンする必要があります。「粘り強い性格なので、どんなことでも頑張ります」は新卒の就職活動です。転職組は即戦力、キャリアを活かした戦力アップが求められています。
「御社が求めているのはこういった人材ですよね。私ならこういった経験がるので、こういった力になれます」という理解がある程度ないと、プレゼンが的外れになってしまいます。
今後のキャリアプランを教えてください
自分のことを語る場面のように見えても、ここでも会社の理解度が見られています。ここが曖昧だと、「将来をあまり考えておらず、すぐに仕事を変える人かも」と見られかねません。また、将来への熱い思いを語っても、その会社が目指すところや、実現不可能な内容だと全く意味がありません。
独りよがりにならず、会社と自分の両方にとってプラスになるプレゼンが重要です。
コミニュケーション能力、対応力をみる質問
何か質問はありますか
一通りの質問が終わって、最後にこちらにボールが渡された状況ですね。ないならないで良いですが、せっかく与えられた時間なので有効に使いましょう。自分が期待されている具体的な仕事内容や、実際に働いている人が職場の雰囲気をどう感じているかなど。積極性を示すチャンスでもあります。
ただ、会社概要や募集要項、ホームページで理解できる内容を聞かないように。「そんなことも知らずに来たんですか」とマイナスのイメージを持たれます。
まとめ 【転職の面接】前向きな姿勢、言葉でアピール
面接では、単純にあなたの経験や能力を探るだけでなく、自社との相性や、将来的な役割まで想定しながら質問をしています。質問のうわべだけでなく、何を知りたがっているかをよく考え、自分にとってプラスの回答をしましょう。
転職に至った経緯はさまざまなですが、前向きな姿勢を見てもらい、前向きな見方、言葉を選んで自分のことを知ってもらう最大のチャンスの場にしましょう。